チャップリン協会創設のために
2002年秋にフランスで『独裁者』が再公開され、新作を抑えて週間4位の興行成績をあげました。これを皮切りに世界各国で、チャップリン作品が再公開・DVD化され、いずれの国でもヒットを記録しています。
日本でも2003年より代表作12本が全国で順次上映され、東京の有楽町スバル座では前売券の売上が史上2位を記録、大阪でも大好評のため上映が1週間延長になるなど各地で好成績をおさめました。DVDボックス・セットも旧作としては異例の売り上げを記録しました。
他にも、昨年ラップ歌手J Fiveが『モダン・タイムス』の「ティティナ」をラップにして、各国でヒット。日本でも有線チャートで7週連続1位を記録しました。美術界では、2005年より「チャップリン・イン・ピクチュアズ」展が開催され、パリ国立美術館ジュ・ド・ポームを皮切りにロッテルダム、ロンドンなどを巡回展示予定です。ここに来て世界的なチャップリン・ブームとなっています。
また、『独裁者』撮影中をカラー映像でおさめた秘蔵フィルムの発見や、未公開写真集の発売など、新事実・新資料の発見も相次いでいます。
そんな中、2005年7月に、第一回チャップリン国際シンポジウムがロンドンで開催され、世界14カ国から大勢の研究者・映画関係者が集まって、新事実の発見・最新の研究成果などが報告されました。
我が国でも、最近、チャップリンの秘書・高野虎市の遺品が発見され、「チャップリンの日本〜チャップリン秘書・高野虎市展」が、文化庁の支援で2006年3月25日〜4月2日に京都で開催予定です。
これにあわせて、京都で<チャップリンと日本>をめぐっての国際シンポジウムを行うことも決定し、すでに、高野虎市研究の日系人俳優クライド・クサツ氏、コンスタンス・クリヤマ教授、アーカンソー大学のフランク・シャイド教授の来日講演と、高野虎市夫人である東嶋トミエ氏の講演などが行われることが決定。加えて、チャップリン家のメンバーの来日などが予定されています。
日本におけるチャップリン・ブームの高まりのなか、チャップリン家、パリのアソシアシオン・チャップリン、英国映画協会の全面協力のもと、日本チャップリン協会を創設しました。
この組織は、チャップリンについての学術的研究成果の発表、最新情報の交換などを目的とします。またその別組織として「チャップリン・ファンクラブ」を設立し、アカデミーの枠にとどまらない、ファンの交流と情報交換の場とします。
各界で<チャップリン>をめぐっての新展開がなされている中、チャップリンについて考え、実践する団体にしていきたいと思っています。
多くの皆様の参加をお待ちしています。
お問い合わせ・資料請求先
日本チャップリン協会
info@chaplinjapan.com
TEL090-6232-7818、FAX075-555-7655
京都市左京区吉田二本松町
京都大学大学院人間・環境学研究科
歴史文化社会論講座 丸橋研究室気付
準備室・呼びかけ人(50音順)
呼びかけ人代表 ジョゼフィン・チャップリン
黒柳徹子
山口淑子
大野裕之(脚本家・チャップリン研究。チャップリン・レヴュー誌アジア・太平洋支部代表)
澤登翠(活弁士)
千葉伸夫(評論家/『チャプリンが日本を走った』著者)
東嶋トミエ(チャップリン秘書・高野虎市夫人)
中垣恒太郎(アメリカ文学/常磐大学講師)
丸橋良雄(演劇学/京都大学教授)
山田澄代(「ステッキ専門・チャップリン」サン・ビーム株式会社代表取締役社長)
四方田犬彦(映画学・比較文化/明治学院大学教授)